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こんばんわ
ぐりおにです



無駄に長編注意






俺は久しぶりに友達と遊んでいた
ここ最近勉強ばかりでこういう休憩をはさむと正直気分がよく晴れる
友達の中で一番の親友であろう開成と本屋に併設されている喫茶店で少しばかり紅茶などを飲んでいると、「今日岡田と鹿毛がこっちに帰ってくるんだって」という情報を提供してくれた
あの凸凹コンビが帰ってくるのか、としみじみふけっているが決してどちらかが極端に大きくまた極端に小さいわけではない
どちらも一般的な身長の枠を出てはいないのだが、岡田が平均よりちょっと高めで鹿毛が平均より少し低いのだ
いくら一般的な高校生、といっても当時のことだが、そんな時でも平均より少し高めと少し低めが並んで喋っているのを見ると案外如実にその身長差が出でしまう
それを勝手に凸凹コンビと呼んでいただけのこと
しかしそう名付けてしまうぐらい彼らは行動を共にすることが多かった
結果的に大学まで同じところに通っているようである


そんなことを考えると視界の端によく見なれた高低差の2人組が写った
もしかして、と思うものの少しずつではあるが確実に悪くなってきている俺の目では本当に彼らなのか判断ができない
向こうもちらりちらりとこちらを見ているような気もするがそれでも本棚をいろいろと回っているだけでこちらに近づいてはこないようだ
きょろきょろと彼らをなんとなく眼で追っていると、少し体をずらした拍子にひざ上に置いていた荷物が鈍い音を立てて床上に着地した
そこそこ大きな音が出たため、隣に居る客や開成が何事かこちらを見てくる。正直恥ずかしい
やべ、と思い急いで確認してみるが特に支障はない
もしかして薬の瓶が割れてしまっているのではないかという懸念はあったがどうやら杞憂に終わったようだ
カバンの中では円柱型のビンがタオルの上に乗っかりクッションをもらっていたらしい
一人で焦っては安堵している俺に開成は興味津津である
「お前一人でなんしよっとるとかやん」
なんて軽い調子で言われるもんだからついついふざけてしまうのは仕方のないことだろう
「いやいや、なんか壊れたかと思ったら割れたのが薬の瓶じゃなくてめがねやったけん安心しとった」
「おいって、それ安心する所じゃねぇよ」
「嘘たい」
そういって笑う二人
こんな馬鹿なこと言って笑いあうのも久しぶりに感じてしまう俺はだいぶ末期症状なのかもしれない


そうくだらないことしていると、比較的近いところをかの2人組が通った
どうやらこの店を出るようだ
その時一瞬だがこちらを見ている目と俺の目がバッチリ合う
瞬間、確信
あいつらは絶対岡田と鹿毛だ
「今岡田と鹿毛っぽいのが店出たぞ」
「マジで!?追いかけようぜ!」
金だけ置いて会計は開成に任せ、俺は二人の後ろ姿を追う
近くのお客さんにぶつかったりテーブルに足を引っ掛けてしまったのは開成に謝っておいてもらおう
店から出て初めて気付いたがあたりはほとんど陽の明りがなくなっている
知らないうちに夕方になっていたようだ
月明かりはあまりに頼りない反面、彼の役目を奪うようにそこかしこの店の明かりが夜の道にあふれ出している
おかげでまだそう遠く離れていないことがわかった。僥倖
幸いあまり人通りも多くない
走って俺はあいつらに近づく


ーよぉ!久しぶりだなぁ!
そんな言葉をかけようとした矢先のことだった
ふっと、彼らが一斉にこちらに振り返る
そこで俺は言葉に詰まってしまった
眼が違う。俺らと話している、話そうとしているときの目とは明らかに異質な形をなしていた
そしてそれは行動に表れる
拳を振り上げ二人して俺に襲いかかってくる
なんなのかさっぱり分からずとにかく全力で俺は引き返した
突然のことに頭が付いていかない。身体が先に動いてくれて本当に助かった
開成を、こいつらをちょっとずつまきながら開成の帰りを待とう
俺は電柱や店の看板の影等に隠れながらギリギリで巻いていく
しかし一向に表れない
奴らも冗談で追いかけまわしているわけではないようだ
かれこれ30分近く鬼ごっこのようなことを続け、息を切らしてなおも俺を殴らんとする
気を抜けばすぐ目の前、もしくは背後を取られたりと少しずつ奴らとの距離が縮まり始めた
それでも開成は現れない。いったい何をしているんだ
俺はもしかして岡田達に何か嫌われるようなことしたのか、殴られる正当な理由があるのだろうか
知らぬ間に嫌われていたのではないかという恐怖に怯えながらも身体は一刻も早くこの場から離れようとする
初めは涼しかった夜風だが、汗をかき次第に肌寒くなってきた
このまま続けたら体温が下がって身体を壊してしまう恐れがある
日も完全に落ちてしまった。視覚の下半分では奴らの位置、隠れられる位置を探していたが上半分からは星空の光が飛びこむようになっていた
そしてようやく反撃に使えそうな障害物発見
何かの板の切れのようだが2m四方はある
これをどう使おうか迷ってる間にも奴らは必死で俺を追いかけている
残り距離にしておよそ30m。やつらなら5秒とかからずこちらに到着するだろう
考えている場合じゃないと自分に一喝し、そいつを迫ってくるあいつらにとにかく思いっきり蹴りつけた
意外にもそれが功を奏し、駆ける足が止まる
そのすきに俺は奴らの視覚範疇外へと身を引きなんとか事なきを得ることができた


いつのまにか俺は嫌われていた
そう思うとかなり堪えるものがある
重い足取りを必死に動かしせっかくの晴れた気分を台無しになった憂鬱感を味わいながらも、なんとか真っ暗になってしまった夜道を抜けて俺は家へと帰宅した
鏡を見るとひどい顔、恰好をしていた
来ていた服はあちこちに皴が入りセットした髪の毛はボサボサ。顔に至ってはひどくやつれた顔をしている
とにかく気になるのは開成のこと
何があったのかとメールを入れると店員さんの方で大きなアクシデントがありなかなか出ることができなかった
お詫びにあの喫茶店のメニューの一品無料券をゲットしたとのこと。妬ましい。ぱるぱるぱる
今日はとにかくこれ以上はなにも考えたくなかったので俺は早々に布団にもぐることにした
寝付くのにこんなに時間をかけたのは初めてだった


世はあけて、昨日のことをあまり考えないように逃げながら俺は学校へと通う
何かの手違いじゃないかと思われるほど奇跡的な確率で入ることができた薬学部では今日も退屈な授業が始まる
以前は知識が多く入ってきていてそれなりに忙しくも楽しい毎日を送ることができていたが、ここ数か月はずっとあたらしい薬品の開発ばかり
といってもそう簡単にできることはなく、作っては失敗して作っては失敗しての反復作業を続けていった結果俺のモチベーションがガタンガタンと音を立てて第3・第4象限へと転げ落ちていったのである
講師からはナッシングモチベーションとあだ名をつけられるという非情に不名誉な二つ名を拝命することに
おかげで輪をかけて憂鬱になった帰り道、俺はばったりと鹿毛に出会ってしまった


「昨日は本当に悪かった」
俺が奴から遠ざかるように歩きだそうとしたとき、ふとそんなことを言い出した
「え・・・?」
「悪ぃ!あんなことするつもりはなかったんだ!」
「じゃあなんで殴ろうとしてきたんだよ」
「んと、最近ちょっとなんかおかしいとって」
少し警戒しながらも俺は鹿毛の話を聞くことなった
鹿毛が言うには、一か月ほど前から夜中になると無性にイライラするようになってしまったらしい
それは岡田も同様であり、そこにとどまらず岡田たちの通う大学の生徒多くがそのような症状に見舞われている
最近では俺の妹達までイライラし出してしまって
原因はなんだかよくわからない
ただ昨日は、お前たちを探したけど見つからなくて残念だなって思ってたらなんだかだんだんむかついてきて・・・それで
そう、説明を受けた
「じゃあ別に嫌われて訳やなかったんや」
「俺はお前を嫌うようなことはされとらんよ」
「ちょっと安心。でもどうして・・・」
「全然わからん。でも謝れてよかったよ。またいつむかつきだすかわからんけん今日は帰るわ」
「わかった。落ち着いたころにまた会いにこいや」
おう、じゃあな、と短く返事を残し奴は帰って行った
そして少しだけ、いや大いに俺の心の中の重りは取り払われたのだった
昨日とは打って変わって軽い足取りで自宅へと歩き出す
とりあえず開成にも一連の流れはメールで説明をしておいた


家についてご飯食べたり風呂入るなど一連のすることが終わって今はもう就寝前
最後にいつも通りこの薬を飲んで体調を整えたらいつでも寝る準備万端である
規定量を手にとりそれを口に運ぼうとしたのだが、なぜか手が止まる
なんで止めたんだ?なんて思いまじまじと薬を見つめた
何かおかしなものでも入っていたのだろうか
が、おかしいものは何もない
疑問とともにほっと一安心し、もう一度口に運ぼうとした俺は驚愕した
意味がわからない。なんなんだこの構造式は・・・
頭の中に複雑な図形が次々と思い浮かぶ
浮かんでは記憶されそして消えていく。そんなのが何回も何回も起こった
見れば全てこの今手にしている薬を基として作られる薬のようである
加えて何の証拠も根拠もないが、この薬を作ることができたら鹿毛たちの症状を押さえることができる
そう思えてならなかった


現在午前1時
しかし眠気なんてさっきの構造式ラッシュで吹っ飛び完全に目がさえている
確か大学には宿直の先生がいたよな、なんて考えた時にはすでに俺は走り出していた
なんでもいい、とにかく今はこの薬を作らなくちゃいけない気がする
その一心で学校へと俺は乗り込んだ
マジなこというと夜はまだ肌寒い
加えて明りのついている家などほとんどなく街灯と頭の中の地図だけで大学へと目指すことになった


なんとか到着した俺は宿直室へと向かう
宿直の先生は偶然にも俺の実験の時の講師でありモチベナッシングの俺がようやくやる気を出したと喜び、快く実験室をあけてくれた
そして、完成。あっけなく完成
すでに何をすればいいかが頭の中に入っていたからというのもあるがあまりにも簡単にできてしまった
が同時に分かったこともある
失敗していたらこれは致死性のある凶悪な薬となってしまっているであろうことを
逆を言えばそれぐらい強い薬ができたのだ
ハッと思い俺は時計を見る
短い針は4の数字を差していた
鹿毛は今日の10時にこっちを出るといってた
だったらそれまでにこの薬の複製をしなければいけない、鹿毛だけではなく岡田。あいつらの大学の友達の分もと思い普段の俺では考えられないような集中力でどんどんとその薬の個数を増やしていったのである
でも俺は信じていた
この薬は、絶対岡田たちを助ける薬になるだろうと


時間は朝の9時ジャスト
俺は鹿毛を近くの公園へと呼び出した
まだまだ興奮状態にある俺は奴が到着するまでの時間がひどく長く感じる
周りには子供たちも遊びに来ており、大きな男が朝からこんなところで何をという奇異な目で見られたが今はそんなの気にならなかった
鹿毛が到着したと同時に、薬ができたと俺は鹿毛に伝える
奴は驚いていた。無理もない、症状を訴えただけなのにたった1日で薬を作ってしまったのだから
もちろん半信半疑であることは態度から受け取ることができた
そしていざ渡そうとしたその時に、俺は急に不安に駆られる
もし、どこかで失敗していたら?俺はこいつを殺すことになるんじゃないか・・・?
鹿毛だけじゃない、岡田も、その大学の友達も
最悪の展開を迎えると、妹たちまで巻き込む大量殺人鬼にならないとは言い切れないのではないか
目頭が熱くなる、加えて身体がガタガタと震えだした
「おい、どうしたんだよ!」
「悪ぃ、でも、もしこれが失敗してたらと思うと
 俺はお前を殺すことになるかもしれん
 下手したらお前の友達や、お前の妹までもこの手にかけたことになるのかもしれんと思うと・・・」
そういいながら止まらない嗚咽、涙、不安
浮かれていたのだ。今の俺ならこいつは絶対に成功すると信じてやまなかった
が、冷静になった今その数%の不安要素に怯え出していた
失敗した時の取り返しのつかなくなった状況に対して俺はまるで心構えができていなかった
「大丈夫やって。これは効くよ」
「・・・?」
「なんとなく直感でわかるんやけど、この症状はずっと治らん気がする
 だったら変に人傷つけるよりこれ飲んで死ぬか一般の人になった方が全然いいし
 それにお前が作ったんなら大丈夫やろ。失敗してないはず」
「でも、もし失敗したらどうする?」
「あの世で怨む。でも信じてばい
 お前はキャプテンで俺は副キャプテンやったやん
 あん時散々世話かけられたんやけん、今回は俺が救われんとな」
弓道部時代にキャプテンだった俺はこのだらしのない性格の故、副キャプだったこいつをことあるごとに困らせてきた
いろいろ愚痴を言いながらも、結局最後まで二人で頑張ってこれたという事実は俺の中で今も力づよく根付いている
そう、最後だけでも助け合いながら何か達成することができるとその先は満たされた感情が胸一杯に広がるということを
「分かった。絶対お前を死なさんからな」
「わぁっとるわ」
そういって鹿毛は薬を1つ口の中に放り込む
「今日の夜10時くらいにメールするわ
 死んでたりいらいらしとったらそんな時間にはメールできんやろうから」
「おk、まっとるわ」
「じゃ俺はそろそろ帰るけん。またな」
「おう、またな」
俺は忘れない
本当は薬を手に取った時の鹿毛が震えていたことを
最後まで俺を勇気づけようとして、二人ともハッピーエンドに向けて嫌な時間を過ごさずにいいようにと精いっぱい俺に気を使ってくれたことを
あいつは一度俺に殴りにかかったけど、それでも前と変わらない優しい鹿毛だった


この日一日、授業には集中できない上に眠気が急に襲ってきたりで先生にこっぴどく叱られた
また作るだけ作って実験道具の片付けもしていなかったことがばれ、しばらく実験室の出入り禁止をくらってしまう
散々とはこの事だろうとなんとなく思った






夜10時になった
メールはまだこない
いいようのない不安感が支配する
それから30分経過
それでも携帯はうんともすんともいわない
センター確認しても引っかかってるメールはない
何回も何回も確認する
電話は繋がらない、メールも返事ない
時刻は午前3時を回ってしまった



もう、鹿毛は帰ってこない
岡田も、あいつらの仲間もみんな俺が殺してしまった
大量殺人鬼に、俺はなってしまったのか・・・
やがて俺は、絶望と同時にショックで気を失った






♪~♪~

『Re:遅れた!』
「みんなにこの薬飲ませてやったよ
 おかげで飲み会やらなんやらで騒ぎまくってた
 ちゃんと、生きてるぜ」










という夢を見ました
多少脚色もありますが、大まかな道筋はほんとこのままです
なんじゃこりゃ
ちなみに起きた時は俺泣いてました
鹿毛に薬渡すところからずっと泣いたままだったようです
ほんと、嫌にリアルな夢でした





薬学部に通る確率なんて天文学的確率だけどね!






※コメント下さる方は拍手にてお願いします
拍手だけ、というのもぐりおにの元気になりますのでお気軽にどうぞ!

拍手コメントの表示ですが、匿名性を高めるという視点から非表示にさせていただきました
ぐりおにだけが読めるようになっています
何卒ご理解の方よろしくお願いします※


※拍手のコメントはぜひともボイスレスしたいところなのですがいかんせん時間がありません
時間ができ次第やっていく、それも最新記事からどんどんさかのぼるように返事をしていきたいと思っています
本当に申し訳ありません。必ず近いうちに!※
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